The previous night of the world revolution6~T.D.~

ぽすっ、ぽすっ、と。

連続して、可愛らしい音がして。

見張りに立っていた二人に、アリューシャの撃った弾が着弾していた。

門番の二人は、自分に弾が当たったことに、一瞬気づかなかったらしく。

「あれ?」みたいな顔をして、そして驚愕に目を見開いた。

そして、気づいたときにはもう遅い。

二人共、血飛沫をあげて倒れ…、

…は、しなかった。

いや、倒れたのは事実だが。

血飛沫をあげたりはしなかった。

アリューシャが撃ったのは、単なる麻酔弾。

殺す為の弾丸ではなく、身体を麻痺させ、無力化させる為の弾だ。

そして。

僅かな間を開けて、今度は実弾が命中した。

王宮を守る門の、セキュリティロックを破壊したのだ。

…今更ながら。

よく当てるよ。あんな小さな的に。

…さぁ。感心してる場合じゃない。

アリューシャが、己の役目を果たしたのだ。

なら、次は俺の番だ。

「っ!」

俺は物陰から走り出し、壊れた門を突き破って、王宮の敷地内に飛び込んだ。

倒れた門番達が、何か言おうとしていたが。

悪いが、構っている暇はない。

それに。

侵入者が現れるや、シェルドニア王宮の最低限の防衛システム、自動迎撃マシンガンが、俺をターゲットに捉えた。

だが、俺は意に介さなかった。

ルレイアじゃないが、ただ真っ直ぐ、真正面から突き進んだだけだ。

マシンガンごときで、俺を阻むことは出来ない。

何故なら。

マシンガンが俺に向かって発射される、その寸前。

バキンッ!と破砕音がして、マシンガンが呆気なく破壊された。

マシンガンは一つだけではない。

王宮入り口に向かうまでに、前後左右を取り囲むように張り巡らされた、自動迎撃マシンガンは。

一発も、俺に向かって弾を発射することが出来なかった。

理由は簡単だ。

マシンガンが俺を捉え、発砲する前に。

全て、アリューシャが狙撃でマシンガンを破壊しているからである。

一発も撃ち漏らすことなく、あっという間にマシンガンは沈黙した。

更に。

固く閉ざされた王宮の扉までも、門と同じくあっさり狙撃で破壊。

…アリューシャの狙撃の腕前は、最早言うまでもないが。

シェルドニア王宮の警備、いくらなんでもガバガバ過ぎないか?