「え?動いてる?」
「以前、党員の一人が間違えて、四階じゃなくて、五階のボタンを押しちゃって、五階で降りたらしいんですけど」
「五階って言うと…保険会社が入ってるフロアだよな」
「はい。慌ててもう一度エレベーターに乗ろうとして、ふと気づいたら、故障中のはずのエレベーターが、普通に点灯して、動いてるようだったって噂が」
「マジで?そんなの初めて聞いたよ」
僕も今、初めて言いましたからね。
「なんか、曰く付きのエレベーターだったりして…」
やっぱり、ホラー的な意味で受け取ってるみたいだが。
そういうのじゃないから。
「さぁ…。よく分かりませんけど、何だか怪しいですよね。ここのエレベーター」
エレベーターに対する疑念は、植え付けた。
次は。
「それにしても、『帝国の光』って、ちょっとケチだと思いません?」
僕は、冗談めかしてそう言った。
「どうしたんだよ?いきなり…」
「いや、各地で結構な献金を受けてるんだから、もっとちゃんとした本部を作れば良いのに。革命を起こそうとしている『帝国の光』の本拠地が、貸しビルのワンフロアだけって、なんか…言い方悪いですけど、ショボくないです?」
「…」
これが『裏党』の人間だったら、憤慨モノだったのだろうが。
『表党』で、しかも単調な仕事にうんざりしていた二人は、お互いに顔を見合わせ。
そして、ぷっと噴き出した。
「まぁ、言われてみれば、そうだな」
「色々金かかるんじゃね?あちこちで講演会とかしてるし」
そうですね。
粗悪な武器を買ったり、怪しい研究をする為に、いくらでもお金はかかるんでしょうけど。
「それにしたって、人数もそれなりに増えてるんですし、本部がワンフロアだけってのは、いくらなんでもみみっちいですよ」
「だよな。集会だって、人数入り切らなくなってるんだし…。せめてもうワンフロア…。二階は募集中なんだし、そこ借りるくらいして欲しいよな」
「二階と四階じゃ、不便だからじゃね?」
「ならいっそ、別の、もっと広いフロアがあるテナントを借りるとか?」
「いずれにしても、このビルの四階だけっていうのは、さすがにどうかと思いますよ」
これから、各地で名を轟かせようとしている革命組織が。
あまりにも、みみっち過ぎる。
同好会やサークルじゃないんだから。
「以前、党員の一人が間違えて、四階じゃなくて、五階のボタンを押しちゃって、五階で降りたらしいんですけど」
「五階って言うと…保険会社が入ってるフロアだよな」
「はい。慌ててもう一度エレベーターに乗ろうとして、ふと気づいたら、故障中のはずのエレベーターが、普通に点灯して、動いてるようだったって噂が」
「マジで?そんなの初めて聞いたよ」
僕も今、初めて言いましたからね。
「なんか、曰く付きのエレベーターだったりして…」
やっぱり、ホラー的な意味で受け取ってるみたいだが。
そういうのじゃないから。
「さぁ…。よく分かりませんけど、何だか怪しいですよね。ここのエレベーター」
エレベーターに対する疑念は、植え付けた。
次は。
「それにしても、『帝国の光』って、ちょっとケチだと思いません?」
僕は、冗談めかしてそう言った。
「どうしたんだよ?いきなり…」
「いや、各地で結構な献金を受けてるんだから、もっとちゃんとした本部を作れば良いのに。革命を起こそうとしている『帝国の光』の本拠地が、貸しビルのワンフロアだけって、なんか…言い方悪いですけど、ショボくないです?」
「…」
これが『裏党』の人間だったら、憤慨モノだったのだろうが。
『表党』で、しかも単調な仕事にうんざりしていた二人は、お互いに顔を見合わせ。
そして、ぷっと噴き出した。
「まぁ、言われてみれば、そうだな」
「色々金かかるんじゃね?あちこちで講演会とかしてるし」
そうですね。
粗悪な武器を買ったり、怪しい研究をする為に、いくらでもお金はかかるんでしょうけど。
「それにしたって、人数もそれなりに増えてるんですし、本部がワンフロアだけってのは、いくらなんでもみみっちいですよ」
「だよな。集会だって、人数入り切らなくなってるんだし…。せめてもうワンフロア…。二階は募集中なんだし、そこ借りるくらいして欲しいよな」
「二階と四階じゃ、不便だからじゃね?」
「ならいっそ、別の、もっと広いフロアがあるテナントを借りるとか?」
「いずれにしても、このビルの四階だけっていうのは、さすがにどうかと思いますよ」
これから、各地で名を轟かせようとしている革命組織が。
あまりにも、みみっち過ぎる。
同好会やサークルじゃないんだから。


