The previous night of the world revolution6~T.D.~

翌日。

俺はエリアスと共に、『帝国の光』本部に向かっていた。

…正直。

エリアスが隣にいることは、想定外だった。

俺が『帝国の光』に呼ばれたのは、計画通りだ。

ヒイラの側近であるルリシヤが、例の「モノ」に関する研究員の募集という名目で、俺を呼び寄せたのだ。

今やヒイラの親衛隊に抜擢されたルリシヤは、『帝国の光』でも大きな発言権を持っている。

彼の推薦があれば、確実に『帝国の光』に入れると思っていた。

想定外だったのは、隣りにいるこいつ。

何で、お前まで呼ばれてんの?

くっそ邪魔なんだけど。

すると。

「ルナニアがいてくれて良かったよ」

エリアスが、自分の方から喋り始めた。

「?どういう意味ですか?」

「いや、最初に『帝国の光』に呼ばれたとき、『ルティス帝国を考える会』から抜擢されたのは、俺一人かと思ってたんだ」

俺も、お前と全く同じことを思ってたよ。

「でも、一人じゃなかった。しかも、一番の親友のルナニアが一緒なんて」

それは光栄ですね。

俺は、お前を友と思ったことは、一度もありませんが。

俺の隣にいる人間は、いつだって一人だけだ。

「にしても、ルナニアは凄いな。本当に、実力を買われて『帝国の光』に呼ばれたんだな」

「?それはあなたもでは?」

俺は、ルリシヤの鶴の一声があったから、『帝国の光』に入党を果たせたが。

エリアスには、『帝国の光』側から推薦をもらう機会なんてなかったはずだ。

しかし。

「いや、俺、実はエリミア会長に推薦してもらったんだ」

お前も忖度があったのかよ。

お互い、実力で入党した訳ではないと。

「ビラ配りを学外でやろうって言い出したの、俺じゃん?なんか、そこを凄い評価してもらえてさ」

「成程。確かに、あれは画期的なアイデアでしたもんね」

「あと、ボランティアにもほぼ全部参加してるからって。お陰で今、ここにいられるよ」

それは良かったですね。

ここが、お前の思ってるような場所だったらな。

「これでまた、ルティス帝国の未来を守る人達の力になれる。ルナニアが一緒だと、凄く心強いよ」

「俺もですよ、エリアス」

笑顔を向けるな、気色悪い。

アイズの計画が成功すれば、こいつとの偽りの友情もそれまで。

もうしばらくの辛抱だ。