The previous night of the world revolution6~T.D.~

いつもの、『ルティス帝国を考える会』活動日のこと。

最初は二日おきの活動だったのが、今や毎日だ。

その日は例の献金日で、いつも通り『帝国の光』から派遣員がやって来て。

相変わらず、どデカい募金箱に、たっぷり札束を詰め込んでいった。

忌々しい。

それはともかく。

いつもなら派遣員は、金を集めたら、もうこれで用済みとばかりに、ノルマ分の大量のビラを置き去りに、さっさと帰っていく。

しかしこの日、派遣員は帰らなかった。

代わりに、俺達の前に立って、高らかにこう呼びかけた。

「『帝国の光』では、今、提携している組織から、特に革命に熱心な模範党員を引き抜いて、『帝国の光』に入党してもらおうという試みを行っています」

つまり、これを要約すると。

『帝国の光』の下部組織から、優秀な人物を引き抜いて、本部に連れて行こうというキャンペーンだ。

そして。

俺とエリアスが、『ルティス帝国を考える会』メンバーの前に出された。

「そこで、今回『ルティス帝国を考える会』から、こちらのお二人を『帝国の光』に迎え入れることになりました」

『考える会』のメンバー達が、おぉ、と歓声をあげた。

まぁ、俺は知ってたけど。

「こちらのお二人は、『帝国の光』が主催する講演会のボランティアや献金に、積極的に参加してくれました。更には、パンフレット配布の為に、独自で創意工夫を行って、より多くの人々に『帝国の光』の理想を知ってもらう努力をされたと、エリミア会長に聞いています」

あの、駅前ビラ配りのことな。

あと、飴ちゃんセットのビラ配り。

あれの発案者として、高く評価された訳だ。

…まぁ、裏の力が働いているのは、言わずもがなだが。

「他の同志諸君も彼らに続き、より一層、ルティス帝国の未来の為に貢献してくれることを、心から期待しています」

派遣員がそう言うと、『ルティス帝国を考える会』のメンバー達は、一斉に俺とエリアスに称賛の拍手をした。

エリミア会長も、誇らしげだった。

何せ、あの『帝国の光』から、お声がかかったのだ。

自分の『ルティス帝国を考える会』から、二人も本部に呼ばれるなんて、と。

大変な名誉なのだろう。糞食らえだが。

…そんな訳で。

俺はこの日から、『ルティス帝国を考える会』を旅立ち。

真の仲間達が待つ、『帝国の光』に迎え入れられることとなった。