The previous night of the world revolution6~T.D.~

「ルルシー…」

「皆同じだよ。同じ思いを抱えてる。仲間が危険な目に遭ってるのに、自分達は何もせずに待ってるだけなんて、俺だって辛いよ」

それはもう、胸が張り裂けそうなくらいに。

今だって、ルレイアが、ルリシヤが、シュノが、ルーチェスが、危険な目に遭ってるかもしれないと思うと。

本当に、気が狂いそうになるんだ。

「お前もそうなんだろ、アイズ」

「…そうだね」

…やっと認めたか。

すると。

「アリューシャもだからな!言っとくけど!アリューシャだってな、ほら、アリューシャが一発ドカンとやって解決するなら、もう、5キロ先からでも狙撃出来る気がする!」

5キロ先はお前、いくらなんでも無茶過ぎる。

神業の域を越えてる。

「でもアリューシャ、馬鹿だからさぁ〜!狙撃以外なんも取り柄ないし!役に立てねぇから、せめて頑張ってアイ公励まそうと思って…」

「アリューシャ…」

「アリューシャだってなぁ!ルレ公達みたいに、色んなこと何でも得意だったら良かったと思ってるよ!でもアリューシャ馬鹿だから、一個のことだけしか出来ねぇんだよ!自分がもっと役に立てたらなーって、い…っつも思っとるわ!」

…そうだったのか。

…そりゃ悪かったな。

アリューシャもアリューシャなりに、思うところがあったんだな。

「…アリューシャは馬鹿じゃないよ。大丈夫」

「あうぅ〜…」

アイズに頭を撫でられ、半泣きで鼻を啜るアリューシャ。

心配するな、アリューシャ。

あの死神ルレイアに、「さすがにアリューシャに狙われたら、逃げ切れる気がしませんね」と言わしめられるスナイパーは、この世でお前だけだ。

その点お前の狙撃術は、死神を凌駕してるんだよ。

お前は、今のお前で大丈夫なんだよ。

「…自分の無力さを悔いているのは、お前だけじゃない。俺達皆、同じ気持ちだ」

歯痒い。何も出来ないのが悔しい。

本当はどんなことをしてでも、仲間を…家族を、助けに行きたいのに。

「だから一人で抱えるな。俺達は…」

「…ねぇ、アリューシャ。ルルシー」

「…うん?」

アイズは。

そのとき初めて、俺達に不安げな顔を見せた。

「私は、正しかったのかな?私の判断は…私の立てた作戦は…本当に正しかったのかな」

「…お前」

そん…。そんなことで悩んでたのか?

眉間に皺寄せて?

そんなの…。

「へ?アイ公はいつだって正しいに決まってんじゃん」

俺が言葉を発する前に。

条件反射のように、アリューシャがぽかんとしてそう答えた。