The previous night of the world revolution6~T.D.~

そうなんだよ。

誰もがお前みたいに、ポテチで喜ぶ訳じゃな、

「ビッグポテチだ!Lサイズの!あのでっかいのあげたら、きっとアイ公も喜んでくれるはずだ!」

やっぱり馬鹿だった。

お前は…あれだな。成長が微塵も感じられなくて…むしろ安心感すら覚えるな…。

これを癒やし系と割り切って愛でている、アイズの気持ちが分からん。

次期首領の懐の広さが伺える。

「ちょっとアリューシャ、ビッグポテチあげてくる!」

「待てアリューシャ。浅はかだなお前は」

「何をぅ!アイ公が悩んでるんだぞ!何とかしてあげなきゃ、ゆーちょーなこと言ってたら、アイ公がもっと落ち込むだろが!」

そういうところだけ正論言うの、やめろ。

だからって、ポテチじゃ喜ばんだろ。

「アイ公はな…アイ公は、この間アリューシャに、すんごいことを教えてくれたんだぞ!その恩返しもしなきゃならんのだ!」

何か言い出したし。

「何だよ、すんごいことって…」

「えーと、確か…『わりざん』って奴だ!すげーだろアリューシャ!『わりざん』教えてもらったんだぜ!なんか強そうだろ!」

「…」

…割り算?

「あんな難しいこと知ってるんだからな、アイ公は…。もうルレ公でも知らないようなことを、アリューシャが教えてもらったんだからな!」

ルレイアどころか、割り算くらい俺でも知ってるわ。

そうか。アリューシャの算数教室は、とうとう割り算の域に入ったか。

「…じゃあ、4÷2は?」

「…!?」

全然習得出来てないようだが。

それはともかく。

「…アイズが悩んでるって?」

「そうなんだよ〜!眉間に!皺が!バーさんみたいに!」

「そうか…」

俺達の前では、気丈な風を装ってはいるが。

やっぱり、あいつも思うところがあるんだろう。

「…ちょっと行ってみるか」

「え?ポテチ買いに?」

「ちげーよ。アイズの様子を見に行くんだ」

俺は今、ルレイアの手助けは出来ないけど。

アイズを励ますくらいなら、出来るからな。

「じゃあアリューシャも行く!」

そう言うと思ったよ。

「よし、なら行くぞ」

「ちょっと待って!ポテチ用意していくから。アイ公がマジで落ち込んでたとき用に、ポテチ持ってくから」

お前はいい加減、ポテチの執着から離れろ。