The previous night of the world revolution6~T.D.~

…ただ。

ただ、私は不安を覚える。

正しかったのか。

ルリシヤに指示を出し、ルレイアとルーシッドに指示を出し。

シュノと、帰国したばかりのルーチェスも、『帝国の光』に潜入させた。

仲間達を、恐ろしい敵の巣窟に潜り込ませた。

敵の腹の中に、彼らを追いやったのは私だ。

正しかったのか。

私の判断は、本当に正しかったのか?

分からない。誰もその答えを知らない。

未来は見えないのだから。

ともすれば、失敗だったのかもしれない。

全てが露見し、仲間達を危険に晒してしまうかもしれない。

今よりも、もっと状況が悪くなるかもしれない。

ただでさえ、安全とは言い難い状況だったのに。

私は、仲間達に過剰な要求をしているのかもしれない。

過酷な要求をしているのかもしれない。

…いや、かもしれないじゃなくて、実際そうなのだ。

彼らに、危険を強いているのだ。

他に、もっとやりようがあったのかもしれない。

私がもっと賢くて、もっと策略家だったなら。

もっと、正しい、上手いやり方があったのかもしれない。

もっと、安全なやり方があったのかもしれない。

こんな、仲間を危険に晒すんじゃなくて。

仲間達に負担を強いるんじゃなくて。

いっそ、帝国騎士団に丸投げしても良かったのかもしれない。

そうすれば、私達の安全は守られただろう。

…でも…。

それで守られる安全は、当座のものに過ぎない。

帝国騎士団だけで、事態を処理出来なければ。

やがて、今以上の危機が、私達に降りかかることになる。

だから、私は危険を承知で、彼らを送り出した。

そのことに後悔はない。

…それでも。

「…どうにも、自信がないかな」

私は、一人執務室で、そう呟いた。