The previous night of the world revolution6~T.D.~

連れて行かれたのは、俺の予想通りの場所だった。

武器を隠してある地下室の、その奥。

この武器庫、まだこの先に空間が続いてるなぁと、常々思っていた。

スパイが好奇心に逸ると、ろくなことにならないので、敢えて無視していた。

ヒイラの信頼を得る為にも、彼が望む以上のことをしない方が良いと思ったのだ。

で、その先を、ようやく今日見せてくれると?

「さぁ、こっちだ」

ヒイラがずんずんと歩いて進んだ先に、鍵のかかった部屋の扉があった。

7つの数字を合わせると開く、ダイヤル錠。

大抵この手のダイヤル錠は、4桁がありがちだ。

4桁のダイヤル錠なんて、鍵を見ると開けたくなるタイプの俺にとっては、朝飯前どころか。

いっそ、寝ながら出来るレベルだが。

アリューシャ先輩に、たかが1メートル前のりんごを狙撃してくれないか、と頼むのと一緒。余裕過ぎて草も生えない。

しかし、7桁とは珍しい。

是非、自分の手で解錠させて欲しい。

多分、5分くれたら開けられる。

うぅ。鍵を見ると開けたくなる性が疼く。

仮面が。俺の仮面が、あの鍵を自分で解錠したいと叫んでいる。

だが、ここで俺の特技を披露しては、ヒイラに疑われるどころの騒ぎじゃ済まないので。

我慢、我慢だルリシヤ・クロータス。

「これからダイヤル錠の数字を教えるから、覚えてもらえるか?」

「分かった」

大丈夫。

覚えなくても、すぐ開けられるから。

まぁ、一応覚えている振りをするか。

「この数字は、この研究室が出来た日付なんだよ」

と、ご丁寧に説明してくれるヒイラ。

日付って。パスワードにしたらいけない番号の筆頭じゃないか。

たまにいるだろ。誕生日をパスワードにする人。

あれな、俺みたいなプロにしてみたら、簡単過ぎて片腹大激痛だから。

俺に秘密を暴かれたくないって人は、今すぐパスワードを変えた方が良い。

それでも開けるけどな。

「さぁ、開いた」

カチリ、と音がして。

ダイヤル錠が開いた。

さて、この先に何が待っているやら。

秘密の武器庫を見せられた今、今更何が出てきても、驚きはしないだろうが…。







…と。