The previous night of the world revolution6~T.D.~

潜入する順番は、これで決まった。

私が先で、その10日後くらいに、ルーチェスも潜入する。

そして、それからは。

「ルリシヤさんからの情報によると、『帝国の光』に加入した者は全員、『適性試験』なるものを受けるそうですね」

「うん」

ルリシヤから聞いた。

『帝国の光』に入ってすぐ、適性試験らしきものを受けさせられると。

それに、履歴書みたいなものも書かされるって。

「僕達は、お互いアイズさんに細工してもらった、闇の戸籍を買って別人に成りすますことになってます。僕は、バレたら『赤き星』の裏切り者だって発覚しちゃいますし」

「それを言うなら私も…ローゼリア女子学園大学にいたときの戸籍を使ったら、『赤き星』に関わってたのがバレちゃうわ」

故に、二人共戸籍を偽造し、別人になりすまして潜入する。

「それで、その履歴書にも、嘘の記述をするのよね」

「そうです。主に学歴の部分ですね」

私は、素直に自分自身の学歴を書けば良い。

小卒だもん、私。

適性試験の後には面接があるから、きっと義務教育はどうしたと聞かれるだろう。

そのときは、悲愴な顔をして、「貧しさのあまり、学校どころじゃなかった。身を売るような生活をしていた」と答えれば良い。

実際、それが事実のようなものだし。
 
でも。

「ルーチェスは大変ね。学歴の部分、全部嘘だもの」

「そうなんですよー…。まさか、幼い頃から家庭教師直々に帝王学を学び、海外留学までしました、なんて書いたら、お前何処の王族だよ、ってツッコまれますよね」

普通の人じゃ有り得ないもんね。

仕方ないから、ルーチェスは地元の公立高校卒業ということになっている。

しかも、高卒と言っても、偏差値はかな〜り低めの高校。

地元では、底辺高校と呼ばれているような学校だ。

それでも、小卒の私にとっては、高卒ってだけで凄いなぁと思うけど。

それはともかく。

要するに、私達は。

凄くアホの子の振りをして、『帝国の光』に潜入するのである。