The previous night of the world revolution6~T.D.~

「…じゃあ、別れる前に、最後にもう一回、計画を確認しておきましょうか」

「う、うん」

気を引き締めろ、シュノ・ルヴァーシュ。

私はこれから、家族を助けに行くのだ。

そう思えば、誰も、何も怖くなんかない。

「まず、僕達はこれから、『帝国の光』に入党する」

「うん」

そうだ。

私とルーチェスは、これから。

ルリシヤが潜入している、『帝国の光』に乗り込むのだ。

『赤き星』が片付いたから。

今度は、敵の本丸に飛び込むのだ。

「とはいえ、僕は『赤き星』の一件で、裏切り者の烙印を押されているので…。アイズさんの手配で戸籍を偽造し、変装して、乗り込みます。お陰で髪も、この通り」

「うん」

指差すルーチェスの髪の毛は、派手な金髪に染まっていた。
 
いつもは黒髪なのに、帰国後すぐに金髪に染めちゃったから、びっくりしたが。

全ては、この任務の為なのだ。

「同時に入党したら怪しまれるので、先にどちらかが入って、もう一方は10日ほどインターバルを開けて入る、良いですよね」

「うん」

それは良いんだけど。

「どっちが先に入るかは、決まってないよね」

「決まってないですね。どっちでも良いですけど、じゃあ僕が先に…」

絶対、そう言うと思った。

あなたは、ルレイアの弟子だもの。

「駄目。先に入るのは私」

「え。そここだわります?」

「こだわる。私が先。あなたは後。危なそうだったら、あなたは入党せずに『青薔薇連合会』に戻って」

「逆でも良いじゃないですか。僕先に入るんで、危険な匂いがしたら伝えるので、シュノさんは本部に…」

「絶対駄目。私が先。これは先輩命令だから」

「…職権乱用…」

何とでも言いなさい。

「家族は平等じゃないんですか?」

「家族だけど、私は姉だから。姉は弟の言うことを聞かないといけないの」

「…ふむ、成程。確かにそうですね」

「…いやに聞き分けが良いのね」

ルレイアの弟子なら、もっと食い下がってくるかと思ったんだけど。

「いえ、アンブローシア家でも、よく言われるんで。『お姉ちゃんの言うこと聞かなきゃ駄目なんだよ!』って」

成程。そういうこと。

仲良し夫婦ね。羨ましい。

そんな仲良しのお嫁さんを、箱庭帝国に預けたまま、こんな危険な任務に飛び込もうとしているのだから。

ルーチェスの心情を思うと、申し訳なさとやりきれなさでいっぱいになる。