The previous night of the world revolution6~T.D.~

その、エリアスの閃きのお陰で。

俺達は、『ルティス帝国を考える会』の活動がない日にも、放課後駆り出されることになった。

俺達とは具体的に、俺とエリアスと、アルファベット三兄弟の5人である。

5人の野郎が集まって、大量のビラを、一枚ずつOPP袋に入れ。

更に、そこに飴玉を2個入れる、という、単調で機械的な作業を。

延々と、繰り返す羽目になっていた。

全く、余計なことばっか提案しやがって、このエリアスって奴は。

俺も、考えなかった訳ではないのだ。

もっと効率良くビラ配りをしたいなら、ビラに「おまけ」をつければ良い。

馬鹿でも分かる発想だ。

よくあるだろう?駅前で配られるポケットティッシュに、折り畳んだ広告が入ってること。

あれと一緒。

で、俺達はと言うと。

ビラを折り曲げてティッシュに詰めるのは、『帝国の光』に失礼だから、とかいう理由で。

わざわざ一枚ずつOPP袋に入れ、ポケティの代わりに、飴玉を2つ入れている。

この、地味な作業よ。

しかも、この大量のOPP袋と、それに同封してる飴。
 
これの代金、何故か俺とエリアスで折半なんだよ。

別に、金が惜しい訳じゃないけどさ。

そこは、提案した者が負担しろよ。

何で俺まで巻き込まれてるの?

おまけに、この大量のOPP袋と飴玉を買いに、昨日…日曜まで駆り出されたからな。俺。

土曜は駅でビラ配り、日曜はエリアスと二人で大量の買い物。

どんな拷問だよ。

で、月曜日からは、空きコマや放課後を使って、この袋詰め作業だろう?

苛烈にも程がある。

この袋詰め作業が、二人だけでは大変だから、と。

ABC三兄弟が、駆り出された始末だ。

何がムカつくって、これらの一連の俺の労苦を、ルーシッドは黙って眺めてるだけという点だ。

そりゃあいつはそういう「役割」だから、手を貸すにも貸せないのは分かってるが。

でもムカつくので、あいつには、普段エリュシアにやらせている、黒タイル張りの浴室を、隅々まで掃除しておくよう言いつけておいた。

今頃奴は、さながらシンデレラのごとく、タイルに這いつくばってブラシを動かしていることだろう。

ざまぁ。

スパイの身であることは同じなんだからな、あいつだけ暇を持て余すとか、そういうことは許されないぞ。

そして。