The previous night of the world revolution6~T.D.~

「もっと多くの人に、俺達の存在を知ってもらわなきゃ。ルティス帝国民の意識を、根本的に変えていかなきゃならないんだ」

「…」

そりゃ、ご大層な理想をお持ちのようで。

頭の中おめでたくて、おめでとうございます。

「その為には、学内で燻ってたんじゃ駄目だ。もっと広く知ってもらうんだよ」

そして、俺の役目は。

「は?お前、寝言なら寝て言えよアホか」と、ド正論ぶつけることではなく。

「確かに…。俺も、同意見です」

エリアス同様、真剣な顔をして頷くことだった。

言わなくても分かると思うが、俺の本心じゃないからな。

「そうか。ルナニアも、そう思ってくれるか」

エリアスは、嬉しそうな顔で言った。

「はい。学内だけで活動していても、いずれ限界が来ます。それに…学内の学生達には、既に配り尽くしてますしね」

あの女派遣員。

明らかに、全校生徒の数以上にビラ置いていきやがったから。 

同じ学生に、二枚、三枚同じものを渡してしまっている現状。

渡される方も、「こんなに要らねぇよ」と思ってるだろうな。

「そうだよな。じゃあ…やっぱり、外に行こう」

「何処に行きましょう。人が集まるところが良いですよね」

「あぁ。人の出入りが激しくて、たくさんの人に知ってもらうチャンスのある場所は…」

と、考え込んだエリアスに。

「それなら、良い場所がありますよ」

と、俺が答えた、

お陰で。





「『ルティス帝国を考える会』です。皆さん、これを読んでください」

「お願いします」

俺は、エリアスと共に、休日返上で。

駅の前に立って、さながら宗教勧誘のごとく、今日も元気にビラ配りである。

あー、余計なこと言わなきゃ良かった、と思いながら。