The previous night of the world revolution6~T.D.~

「何がですか?」

きょとんとして答えるルーチェス殿。

いや、何がですかって…。

「ルティス帝国は、その…まだ、揉めている最中なのでしょう?そこに帰られるなんて…」

「その揉め事を収める為に、僕が帰るんじゃないですか」

そ、それはそうだが。

「不出来な兄弟子も、そこそこに躾け直しましたし。ルレイア師匠も、満足してくれるでしょう」

その節は、大変お世話になりました。

一体何度、あなたの両剣の錆にされかけたことか。

真剣だったら、俺は100回は死んでた。

「しかし…。やはり危険なのでは…」

「お?僕の実力疑ってます?あれだけ、僕の心地良いベンチにされておきながら」

「…それは、全然疑ってませんが」

「なら安心してください。僕は、ルレイア師匠の弟子です」

そう言われると、俄然大丈夫な気がしてくるから、凄い説得力だ。

「それより、セカイさんのこと頼みますね。彼女今、眠り姫なんで。ちゃんと世話してあげてください」

ね、眠り姫?

「そ、それはもう…。責任を持って、預からせて頂きます」

「あ、いくら『旦那が出張してる隙に…』っていう、エロ本定番展開だからって、眠り姫の貞操を犯そうとするのは遠慮してくださいね」

「…当たり前ですよ…」

何ですか。エロ本定番展開って。

そんな展開があるのか。

「まぁ、最悪我慢出来なかったら、別に良いですけど」

別に良いんですか?

「そのときは、漏れなくお宅の嫁も寝取るので、そのつもりで宜しくお願いします」

「…」

目には目を、歯には歯をということですか。

心配しなくても、そんな展開にはなりません。

発想が、完全に師匠のそれ。

あなたは間違いなく、立派な、ルレイア殿の弟子です。

「分かりました…。お気をつけて…。ルレイア殿と、『青薔薇連合会』の皆さんに宜しくお願いします」

「はい、宜しくされました」

そう言って、ルーチェス殿は、くるりと自分の奥さんの方を向いた。