The previous night of the world revolution6~T.D.~

「セカイさん…」

「迎えに来てくれるって約束してくれるなら、待ってても良いよ」

…そんなこと、言われずとも。

「迎えに行きますよ、ちゃんと」

「本当?来てくれるまで私、眠り姫になってるから。ちゃんと白馬の王子様が来てくれないと、ずーっと眠り姫だよ」

それは大変だ。

何が大変って、僕が白馬の王子様になるのが大変。

ちょっと前までだったら、余裕だった。

これからまた王子になるのは、だいぶ面倒だが。

それでも。

「本当に。ちゃんと迎えに来ます」

「お婆ちゃんになってから迎えに来たら駄目だよ。早く来てね、早く」

「はい。僕も熟女専とかじゃないので、早めに来ます」

ルレイア師匠が、よく言ってる。

女というのは、「食べ頃」があるのだと。

「食べ頃」を逃したら、鮮度が落ちてしまうそうだ。

僕は、「食べ頃」のセカイさんを食べたい。

故に、セカイさんが新鮮なうちに、ちゃんと迎えに来よう。

「必ず迎えに来ます。待っててください」

「うん、待ってる。約束してね」

「はい。約束します」

「あと、もう一個約束して欲しいことがあるの」

ほう。何だろう。

必ず白馬の王子様になってから来い、とか?

なかなかに我儘な眠り姫だ。

お伽話の姫なんて、大概が我儘なものだが。

「怪我しないで。元気なルーチェス君で、迎えに来て」

「…」

「何で黙るのよ?」

「いや…」

そちらはちょっと…保証が出来ないかなぁと思って。

『帝国の光』と、まともにドンパチやらかすのかどうか、まだ分からないが。

本格的に大乱闘になったら、怪我一つなし、の保証は出来ない。

が。

ルレイア師匠なら、こう言うだろう。

それが、愛する人と添い遂げる為に必要なことなら。

何だって、可愛いものだ。

「…分かりました。努力します」

「宜しい」

…。

…ちょっと、気になったんだけど。

「ちなみにその…怪我しないって約束、破った場合、どうなるんですか?」

いかに努力していても、うっかり擦り傷作ることはあるかもしれないので。

一応聞いておくと。

「え?うーん…そうだなぁ。じゃあ、このセカイお姉ちゃんの、手作りオムライスを食べてもらう!」

「分かりました絶対怪我しません必ず無傷で迎えに来ると約束します」

「何で早口なのっ!?」

いや、実質それ。

「約束破ったら、死んでね」と言われてるのと同じだから。

僕はまだ生きていたい上に、セカイさんと天寿を全うしたいので。

絶対、怪我せずに迎えに来よう。