The previous night of the world revolution6~T.D.~

「私、嫌だなぁ…。ルーチェス君が危ない目に遭うの、すっごいやだなぁ…」

「…」

「ルーチェス君が現地妻作って、『にくしちゅりん』してる方が、まだマシだよ…」

「…」

セカイさん。

言いたいことは分かるが、それを言うなら「酒池肉林」だ。

「いつも旦那さんの心配をしてる、フューニャちゃんの気持ち、凄く分かるかも…」

「…でも、それを言うなら」

「うん?」

「僕も、同じ気持ちですよ」

「…」

寝そべっていたセカイさんは、むくりと起き上がった。

何だ、そのちょっとびっくりしたみたいな顔は。

「僕も嫌です。あなたが危険な目に遭うの」

「…」

「それなら、いっそセカイさんが現地夫を作って、『酒池肉林』してくれる方がマシです」

しばし、ポカンとして僕を見つめたセカイさんは。

「…『しゅちにくりん』って何?」

「…意味、分かってて言ってたんじゃないんですか…?」

こういうところ。

セカイさんの、こういうところ。

僕、すっごい好き。

分かります?この、ハムスターがうっかり回し車から転倒したみたいな、可愛らしさが。

分からないか。伝わらないか。

なら、この可愛さは僕だけが独占するということで、宜しくお願いします。

で、それはともかく。

「あなたが危険な目に遭うのは、物凄く嫌なので。それならいっそ、一時期だけでも離れ離れになってた方がマシです」

「…ルーチェス君…」

「傷つかないでください。怪我しないでください。僕に『守れなかった』って思わせないでください。僕の一番大切なものを」

守れなかったなんて、そんな情けないことを思うくらいなら。

こんな人生、とっとと見切りつけて、来世ガチャに賭ける方がマシだ。

まぁ、僕の来世、ろくでもなさそうな気がするから、望み薄だが。

…すると。

「…迎えに来てくれる?」

セカイさんが、小さな声で尋ねた。