The previous night of the world revolution6~T.D.~

…武器だ。

そこは、さながらマフィアの武器庫だった。

あらゆる種類の拳銃、小銃、散弾銃、弾倉の山。

ナイフや剣みたいな、刃物もあった。

俺みたいな、裏稼業の人間にとっては、箸と同じくらい日常的な道具だったが。

今の俺は、あくまで共産主義組織に所属する、しがないフリーターでしかない。

勿論、こんな武器の山なんて、見たことがない振りをしなければならない。

「こ、これ…。何だ…?」

問わなくても、見たら分かるのに。

俺は、あからさまに動揺してみせた。

ルティス帝国では、一般人の重火器、一定の刃渡りのある武器の所持、使用は禁じられている。

従って俺は、生まれて初めて武器を目にしたように振る舞う必要がある訳だ。

「驚かせてごめんな、大丈夫だよ」

何が大丈夫なんだ。

武器の山を前に。

俺が本当の一般人なら、卒倒していてもおかしくなかったぞ。

「これが必要なんだ。君にいつも、献金を数えさせていただろう?あれは、これらを揃える為にも使われていたんだよ」

「…」

「まぁ、他にも金の出どころは色々あるけどな。追々、君にも説明するよ」

「…同志ヒイラ」

「ん?何だ?」

分かってはいたが。

分かってはいたが…。

それでも、聞かずにはいられなかった。

「…何で、こんなものが必要なんだ?」