しかし。
その話に裏があったことを知ったのは、その日の夕方遅く。
俺とルーシッドが、潜伏先のマンションに戻ってからのこと。
俺もルーシッドも、それぞれ所属する機関に…つまり、『青薔薇連合会』と帝国騎士団に、
今日の、『帝国の光』の講演内容の音声記録を送った。
まぁ、俺の場合、その必要はないだろう。
『帝国の光』には、既にルリシヤが潜入しており。
あのルリシヤが、ヒイラの演説を録音していないはずがないからだ。
とはいえ、一応な。
で。
これからのことだが。
俺が話すまでもなく、ルーシッドの方から話しかけてきた。
お互い、ゴスロリ印のソファに向かい合って腰掛け。
「…本気なんでしょうか」
「…」
…どうやら、ルーシッドも、俺と同じ感想らしいな。
「対話と相互理解で、政治体制を変えようなんて…。いくらなんでも不可能でしょう」
「…まぁ、奴も何処まで腹の中を明かしてるか、分かりませんからね」
「あ、はい…。それはそうですけど」
あれは建前で、本当はもっと壮大な夢を見ている可能性は、充分にある。
と言うか、実際そうなんだろう。
自分の組織を表と裏に分け、仲間であるはずのルリシヤを、徹底的に監視する、なんて。
対話と相互理解で国を変えよう!などと宣う、夢見がちなお坊ちゃんの考えることじゃない。
あの甘ちゃんなルアリスでさえ、国を変えるには武力が必要だと知っていた。
あまつさえ、『帝国の光』という一つの組織を興し、『青薔薇連合会』や帝国騎士団の頭痛の種になるくらいなのだから。
そんな夢見がちお坊ちゃんだったら、こんなに苦労してない。
今すぐ撤退して、ルルシーの腕の中に飛び込んでるよ。
「ヒイラ坊やの真意については、ルリシヤも探ってくれてますし、『考える会』が『帝国の光』と繋がるなら、俺達の方からも…」
「え、あ、はい」
「…あ?」
いきなり、スマートフォンの着信音が割って入った。
俺のじゃない。
ルーシッドのだ。
こいつ、着信音デフォルトじゃん。だっさ。
俺?『frontier』。
こんなときに誰だ、と思ったら。
「…!」
ルーシッドが、スマートフォンの画面を見て、目を見開いた。
その話に裏があったことを知ったのは、その日の夕方遅く。
俺とルーシッドが、潜伏先のマンションに戻ってからのこと。
俺もルーシッドも、それぞれ所属する機関に…つまり、『青薔薇連合会』と帝国騎士団に、
今日の、『帝国の光』の講演内容の音声記録を送った。
まぁ、俺の場合、その必要はないだろう。
『帝国の光』には、既にルリシヤが潜入しており。
あのルリシヤが、ヒイラの演説を録音していないはずがないからだ。
とはいえ、一応な。
で。
これからのことだが。
俺が話すまでもなく、ルーシッドの方から話しかけてきた。
お互い、ゴスロリ印のソファに向かい合って腰掛け。
「…本気なんでしょうか」
「…」
…どうやら、ルーシッドも、俺と同じ感想らしいな。
「対話と相互理解で、政治体制を変えようなんて…。いくらなんでも不可能でしょう」
「…まぁ、奴も何処まで腹の中を明かしてるか、分かりませんからね」
「あ、はい…。それはそうですけど」
あれは建前で、本当はもっと壮大な夢を見ている可能性は、充分にある。
と言うか、実際そうなんだろう。
自分の組織を表と裏に分け、仲間であるはずのルリシヤを、徹底的に監視する、なんて。
対話と相互理解で国を変えよう!などと宣う、夢見がちなお坊ちゃんの考えることじゃない。
あの甘ちゃんなルアリスでさえ、国を変えるには武力が必要だと知っていた。
あまつさえ、『帝国の光』という一つの組織を興し、『青薔薇連合会』や帝国騎士団の頭痛の種になるくらいなのだから。
そんな夢見がちお坊ちゃんだったら、こんなに苦労してない。
今すぐ撤退して、ルルシーの腕の中に飛び込んでるよ。
「ヒイラ坊やの真意については、ルリシヤも探ってくれてますし、『考える会』が『帝国の光』と繋がるなら、俺達の方からも…」
「え、あ、はい」
「…あ?」
いきなり、スマートフォンの着信音が割って入った。
俺のじゃない。
ルーシッドのだ。
こいつ、着信音デフォルトじゃん。だっさ。
俺?『frontier』。
こんなときに誰だ、と思ったら。
「…!」
ルーシッドが、スマートフォンの画面を見て、目を見開いた。


