The previous night of the world revolution6~T.D.~

と、俺は不思議で堪らなかったのだが。

ヒイラ坊やの真意を探るのは、俺の仕事ではない。

坊っちゃんの一番近くで、坊っちゃんの行動を見張るのは、我が盟友の仕事だ。

故に。

俺は、今後の『ルティス帝国を考える会』の動向を見守ろうと思っていたのだが…。

…その前に。

「凄かったな、あの講演」

「あぁ。俺、感動して鳥肌立ったよ」

…。

…この、馬鹿共を、どう相手したら良いものか。

講演終了後、エリアスと愉快なABCは、興奮を隠せない様子ではしゃいでいた。

アホなのかな。

アホなんだろう。きっと。

あれで鳥肌立ったとか、お前、今までどれだけつまらない人生送ってきたの?

ちょっと気の毒にさえ思えてくるんだが。

俺が鳥肌立ったときは…そうだなぁ。

ルルシーにちゅーしてもらったときかな。

…にゅふ。

「…?ルナニア?どうかしたか?」

「あ、いえ何でもないです」

おっと、いけない。

涎が。

「『帝国の光』かぁ…。こんな組織があるなんて…」

「本当にな。尊敬するよ、あの党首」

仲間を表と裏に分け、監獄同然の社宅を用意してるだけど。

尊敬出来るところ、あったか?

まぁ、演説そのものは、人々を吸引する力があったな。

その点は、ルチカおばさんと一緒。

人々を惹きつけるものがある。

だからこそ、皆余計に、秘めたる若者のパワーを掻き立てられるのだ。

アホだなぁ…。

誰か一人でも、「なぁ、あのヒイラとかいうの、なんか胡散臭くね?」と言ってくれても良いものを。

お前達に、そんな常識的な反応を期待する方が愚かだな。

そして。