The previous night of the world revolution6~T.D.~

「…」

…入学試験のときも、思ったけれど。

大学って、こんなに大きいんだね。

私の学校に関する知識は、小学校の時点で止まっているから、余計にそう思うのだろうけど。

私の生まれ故郷の、ろくな思い出のない、ちっぽけな小学校。

あれの何倍?

十倍?二十倍?

姉妹校である私立ローゼリア学園大学も含めたら、もしかして、二十倍どころじゃないのでは?

そして。

「…うっ…」

これだけ大きな建物なんだから、その建物の中にいる人の数も、相当なものになるのは当然のこと。

見渡す限り、人、人、人。

しかも、全員女の子。

女子大なんだから、当たり前なんだけど。

男の人もいるけど、あれは先生だろう。

あっ、先生じゃなくて、大学だから、教授なんだった。

校内では、恐らく流行の服を着ておめかしした学生達が、何人かのグループに分かれて。

何やらわちゃわちゃと、楽しそうにお喋りしていた。

…うぅ。

私、ああいうのって苦手だ。

分かるだろうか。女の子特有の、ああいう…グループ制度みたいなの。

似たような女の子達が、自然と何人か集まり、グループを形成し。

女の子達は、皆何処かのグループに入っている。

そして、一度グループが形成されてしまったら、新規参入は非常に難しくなる。

どのグループにも入れなかった「はみ出し者」は、一人ぼっちでいるしかない。

私は今、間違いなく「はみ出し者」だ。

編入生は、私の他にも何人かいたが。

彼女達は皆別の学部で、私が入学した社会福祉学部の編入生は、私一人。

余計、何処かのグループに入るのは難しい。

皆私のことを、「あの人誰?」と遠巻きに見るだけで、誰も近寄っては来ない。

私は思わず、口を閉ざし、こそこそと教室の片隅の席に座り込んでしまった。

…だけど。

それは、私が臆病だからではない。

「グループに入るのが怖い」なんて、そんな甘いことを言う為に、ここまで来た訳ではないのだ。