The previous night of the world revolution6~T.D.~

『とにかく、ルクシアの居場所を探るんだ。捕まえて、引っ立ててやる。誰の指示を受けて、『赤き星』に近づいたのかは知らないが…。危険分子は、徹底的に叩く必要がある』

『は、はい』

『忌々しい帝国騎士団め…。俺達の邪魔をしようって腹なんだろうが、そうは行かない。『天の光教』のときの恨み、必ず晴らしてやる』

画面越しでも分かる。

ヒイラの目には、憎悪が滲んでいた。

「…どうやらヒイラは、ルーチェスのことを帝国騎士団の人間だと思ってるようだな」

「そのようですね」

つまり、『青薔薇連合会』が介入していることを、奴らはまだ知らないのだ。

あくまで、自分達の邪魔をするのは、帝国騎士団だけだと思っている。

この情報だけでも、充分大きいが。

それよりも、このヒイラの憎悪を見ていると。

個人的には、ルーチェスの身の危険の方が気になる。

箱庭帝国にいる限り、手出しは出来ないと思うが。

「華弦。くれぐれも、箱庭帝国にいるルーチェス夫妻に累が及ばないよう、警告しておいてくれ」

「分かりました。ルーチェスさんの奥さんは、私の可愛いフューニャの友達でもありますからね。無事でいてもらわないと困ります」

なら良かった。
 
…更に。

監視カメラの様子を覗いていると、今度は。

『…それで?ルニキスの様子はどうだ?』

「…!」

ヒイラの口から、俺の名前(偽名だが)が出て、俺は身構えた。

同志という言葉をつけなかった。ただ呼び捨てにした。

これだけで分かる。

ヒイラ・ディートハットは、俺のことを信用してはいないのだ。