The previous night of the world revolution6~T.D.~

帰宅後。

「ルーチェスく〜ん!お帰り〜」

「ただいま、セカイさん」

「今日は早かったのね。いつもはもっと遅いのに」

「それが、折角論文書いて持っていったのに、追い出されちゃいまして…」

「えー!ひどーい!怒って良いと思うよ」

ですよねー。

まぁ、僕は師匠に似て、温和で冷静な人間なので。

怒りはしませんけどね。

「それより、セカイさん」

「うん?」

「折角早く帰れたので、僕さっき、バスに乗って、外国の食材を売ってるスーパーに寄って買い物してきたんですよ」

近頃、料理も手抜き気味になってきてしまったからな。

たまに早く帰れたときくらいは、家族サービスに精を出すスタイル。

これぞ、長く続く夫婦の秘訣。

「外国?」

「はい。この間セカイさん、シェルドニアケーキを美味しかったって言ってたでしょう?」

「うん」

「だから、今日はシェルドニアの家庭料理を再現してみようかな、と」

「ほぇー!ルーチェス君凄い!」

え、お前シェルドニア料理の作り方なんて分かるの?と思った、そこのあなた。

任せてください。

ちゃんと買ってきました。

例の、あのシリーズ。

『猿でも分かる!初めてのシェルドニア料理』という本を。

ここルティス帝国ですよ?よく売ってるよ、こんな本。

本当に何でもあるなぁ、このシリーズ。

「とは言っても、外国人用スーパーと言えど、そんなに品揃えが良いとは言えないので、限られたものになっちゃいますが…」

「大丈夫だよ!ルーチェス君のご飯、いっつも美味しいもん!」

そうですか。

なら、期待して待っててください。