The previous night of the world revolution6~T.D.~

翌日。

私は、抽象画の続きを描くことにした。

と言っても、長くはかからない。

美術館に行ってみて、よく分かった。

何も、写実的で立体的?な絵を描く必要はない。

私の出した結論では、要するに。

ようは抽象画って、「これの何が凄いの?」って感じの絵を描けば良いのだ。

いやいやいや、そうじゃないだろ。って思ったそこのあなた。

…そういうことにするの。

だって、私素人ですから!

そんな訳で。

私は、深い緑色の絵の具をたっぷり使って。

「えいっ、えいっ」

真っ赤な画用紙のど真ん中に。

ベチャッ、ベチャッと、雑な十字模様を描いた。

「…終了」

どう?見る人が見たら、「これは素晴らしい!」って思う抽象画になった?

うん、なったなった。そういうことにしておこう。

完璧な出来。

何処かの国の国旗みたい。

やれやれ、これでルーチェス君の課題は完成…と、

思っていた、そのとき。

ピンポーン、と家のインターホンが鳴った。

「え、もー。これから片付けるところだったのにぃ」

こんなときに、来客なんて。

この人絵の具クサッ、って思われたらどうしよう?

まぁいっか。

「はいはい、どなたですかー」

カメラで確認すると、どうやら宅配便のお兄さんのようだ。

何の荷物だろう。

あ、もしかして、この間ルーチェス君がポチってた、メイド服かな?

そうかも。

私は、急いで玄関に向かった。