The previous night of the world revolution6~T.D.~

「…ほぇー…」

建物自体も、凄く大きかったけど。

当然ながら、中も広い。

ロビーだけで、もうね、十人くらい余裕で人が住めそうなくらい広い。

あっちを向いて良いのか、こっちを向いて良いのか、分かんないよ。

と、とりあえず。

こういう美術館とか博物館って、順路があるんだよね。

こっちから見て回ってくださいねー、みたいな。

それに従って歩けば、全部鑑賞出来るはず。

しかし。

「…うーん?」

順路はこっちですよー、の看板が見つからない。

代わりに、何とかエリア、何とかエリア、みたいな看板が貼ってある。

…エリア…?

私、順路が知りたいんですけど。

…仕方ない。

どうせ、学芸員さんに声をかけようと思ってたんだし。

私は、ロビーで待機している、受付のお姉さんに声をかけてみることにした。

「あ、あのっ」

「はい。何か御用でしょうか?」

「私、ここ来たの初めてなんですけど。何処から見て回れば良いんですか?順路とか…」

私がそう尋ねると、お姉さんは、ちょっと困ったような顔をした。

え、何で?

「旅行者の方ですか?」

「え?違いますよ。普通に見に来ただけなんですけど…」

「そうですか。一応、ツアーの方向けに順路はあるんですが…。今日は、日帰りのご予定ですか?」

え。何で私、お泊りで旅行しに来た人みたいになってるの?

普通に見に来たんだよ?

大体、美術館に泊まる人なんているの?

そういえば、美術館の近くに、やけにホテルがたくさんあるなぁとは思ったけど。

もしかして、それと関係あるの?

「勿論…日帰りですけど…」

遅くても、お昼頃には美術館を出て、近くの喫茶店でお昼ご飯食べて、そのまま帰るつもりで…。

「そうですか。あの…当館の展示品を全て見て回るには、最低でも三日は必要でして」

「えぇ!?三日!?」

私は、思わず声を張り上げてしまった。