The previous night of the world revolution6~T.D.~

美味しくケーキを食べてから。

「…それで、どうしたんですか?このケーキ」

「ふぇ?」

これは、シェルドニア名物のシェルドニアケーキだ。

最近(僕の師匠のお陰で)、シェルドニア王国とルティス帝国との交易は、盛んになってはいるが。

ルティス人にとっては、なかなか刺激が強いシェルドニア食文化が、ピンポイントにセカイさんの手に入ったとは、考えにくい。

恐らく、誰かにもらったのだろう。

で、セカイさんの交友関係から考えるに…。

一番、シェルドニアと近い場所にいるのは…。

「フューニャちゃんにもらったの。あ…正しく言うと、フューニャちゃんのお姉さんに」

あぁ、やっぱり。

「華弦さんですか」

「知ってるの?ルーチェス君」

「実は、結構近い同僚です」

僕の上司の派閥で、準幹部をやっている人だ。

今回、僕が潜入任務につくに当たって、セカイさんの護衛を任されてくれている。

そうか。そういう形で接触してきたか。

「フューニャちゃんが、お姉ちゃんとお茶するからおいでって言ってくれたんだ〜」

「そうだったんですね」

「すっごい美人なんだよ〜、二人共そっくりでね、姉妹って言うか双子?って思うくらいだった!良いな〜美人姉妹で」

…。

セカイさんが、華弦さんの来訪を疑ってる様子は、全くない。

普通に、ご近所さんのお姉さんに会って、意気投合したみたいだ。

華弦さんも、そこは上手く立ち回ってくれることだろう。

「今度、また三人でお茶しようねって約束したんだよ。女子会だよ、女子会」

「良いですね。僕が女子だったら、是非混ざりたいです」

どんな話をしているのか、物凄く気になる。

亭主の悪口で、盛り上がったりしてるんだろうか?

あ、華弦さんに亭主はいないんだった。

…ともかく。

華弦さんが、疑いなくセカイさんに接触してきてくれたことは、何よりだ。

ただでさえ、最近の僕の心配事や厄介事は、増えるばかりだからな。

セカイさんには、せめてそんな僕の負担を心配させたくない。

女子会で気が逸らせるのなら、いくらでも開催してくれ。

それと、大事なことだから言っておく。

「セカイさん」

「ん?」

「さっき、お隣の奥さん姉妹を、美人だと言ってましたが」

「そうだよ!凄く綺麗でね〜、美人姉妹…」

「あなたの方が美人ですよ」

ルヴィアさんには悪いけど。

そこは、ちょっと譲る訳にはいかないな。

すると、セカイさんは。

「…」

しばし、ぽかんとした後。

何故か、満面の笑みで僕の頭をくしゃくしゃしてきた。

「も〜!すぐそうやって可愛いこと言うんだから!この、この〜!」

「はぁ…よく分かりませんが…頭くしゃくしゃしないでださい…」

「ふふふ。お姉ちゃん、ベッドでメイド服着てあげてもいーよ?」

え。マジですか。

「じゃあ、宜しくお願いします」

「どんと来い!」

その後僕は、速攻メイド服をスマホでポチったのであった。