The previous night of the world revolution6~T.D.~

更に。

帰宅後。

『あのルーカスって学生、本当協調性ないですよね』

スピーカーから、イライラした上級生の声が聞こえた。

『本人は、ルティス帝国の貧困格差について、ちゃんと勉強したとか言ってましたけど…。本当に勉強したのかな?』

『勉強してないんならまだ良いよ。勉強していながら、それでも王族や帝国騎士団を庇ってるなら、本当に救いようがない』

『どれだけ今のルティス帝国政府が腐ってるか、知っていながら擁護してるってことだものね』

「だってさ。ボロクソ言われてますよあなた」

「…あはは…」

ルーシッドの声、枯れてますけど。

生きてる?

俺達が去った後、上級生達がどんな話をしているのか、盗聴器で毎回確認している俺だが。

今日は、とうとう公然とルーシッド悪口大会が開催された。

これまでも、俺達のいない場で悪口大会が開かれたことは何度もあったのだが。

今日は何と言っても、あんなことがあった後。

これはもう絶対面白い話を聞けると思ったので、今日はルーシッドも呼んで、一緒に盗聴器から聞こえてくる音声を再生。

案の定、面白くて腹筋大崩壊。

「ちゃんと勉強したんですか?ルーシッド」

「…してますよ…」

「あと、お宅の政治、腐ってるそうですよ」

「…悪かったですね…」

まぁ、マフィアと手を組んでる時点で。

腐ってると言われても、反論出来ないのが痛いところだろうな。

あーなんか腐臭が漂ってる気がするなー。

「一年生組の間でも、悪口大会開かれてましたからね、あの後。俺の仮の友人達が散々言ってましたよ。空気読めねー奴だって」

「…」

不満そうな顔のルーシッドである。

しょうがないじゃないか、そういう役割なんだから。とでも言いたそう。

とはいえ、お前の場合。

役割を演じると同時に、本音を語っていることに変わりはないだろ。

いずれにしても、叩かれる定めだってことだな。

お疲れ様。

あー俺じゃなくて良かった。

対岸の火事を見ながら、優雅に紅茶飲んでるタイプだからな、俺。

他人の不幸って奴は、何より美味しいお茶請けだ。

本音で喋ったら、一番バッシング受けるのは、ルーシッドじゃなくて俺だろうなぁ。

そう思えば、ルーシッドなんて可愛いものだよ。

しかし。

次に盗聴器から聞こえてきたのは、耳を疑うような言葉だった。

『エリミア会長、やはり…あのルーカスという学生は、脱会させるべきじゃありませんか?』

…何だと?