The previous night of the world revolution6~T.D.~

「…どうしてですか?」

ルーシッドが口を開くと、いつもそうだ。

『ルティス帝国を考える会』のメンバーに緊張が走り、誰もがルーシッドを白い目で見る。

またこいつか、ってな。

仕方ないね。ルーシッドは、そういうポジションでいてもらわないと困るのだから。

「確かにローゼリア元女王は、積極的に国政に関わる方だった…印象がありますが」

女王が動けば、お前達はその女王に振り回される立場だったからな。

大変だったろうなー。

「しかし彼女の退位は、当然のことではありませんか?何故彼女が退位したのか、皆さん忘れましたか」

…。

…お前。

やっぱり、俺の為に言ってるんじゃないだろうな?

「彼女は私情を優先して、部下の一人に罪を着せて保身を図ったのです。帝国騎士団も…それに協力して」

…。

「これは許されることではありません。公平であらなければならないルティス帝国の国王が、無実の人間に罪を着せるなど」

「…あぁ、そういえばそんな事件があったっけ」

Bの奴が、どうでも良さそうに言った。

…そうだね。

関係のない人間からしたら、どうでも良いことだ。

「確かに、あれはローゼリア元女王が悪かったと思うけど…」

「あんな事件さえ起こさなければなぁ、今でもルティス帝国の女王は、ローゼリア様だっただろうに」

何だよ、お前ら。

俺があの事件を告発したときは、皆してローゼリアを責めまくってたじゃないか。

なのに、今は手のひら返し?

「でも、確かそのとき罪を着せられたのって、貴族の人間じゃなかった?」

「え?…あ…はい、そうですね」

ウィスタリア家の次男だったね。

「だったら、別に良いじゃん」

…別に良いじゃん?

…何が?