けれど。
この若者達は、そんな大人の事情なんて知らないので。
「ルティス帝国という、仮にも大国の女王なんだからさ…もっと積極的に国政に携わっても良いと思うけど」
「分かります。自分では何もせず、ほとんど側近や帝国騎士団に任せっきりですよね」
「無責任だよな。アルティシア女王がしっかりしないから、あんなに帝国騎士団が出しゃばってるんじゃないのか?」
「それはあると思う」
だってさ、ルーシッド。
君ら、出しゃばりだって。
プークスクス。
ここから、女王ではなく帝国騎士団批判に走るのかな、と思ったが。
「女王としての威厳としては、前のローゼリア女王の方があった気がする」
あくまで、話題にするのはベルガモット王家のことか。
しかも今度は、元女王のことを議題に上げやがった。
俺にとっては、非常に「思い出深い」女王様だったよ。
「確かに。ローゼリア女王の方が、しっかりしてましたよね」
「色んな活動にも積極的だったし…。彼女の方が、統率力があった」
「そういう意味では、女王に相応しい人だったと思う」
…。
…今、この場にルルシーがいたら。
今すぐテーブルをぶん殴って、こいつら全員を黙らせるか。
今すぐ俺を連れて、この場を立ち去っただろうな。
そうですね、あの人は女王に相応しい人だったのかもしれない。
王家の威厳や威信や威光を守る為に、俺という人間を犠牲にするほどに。
だけど…。
「…俺は、そうは思いませんけど」
ルーシッドだった。
ルーシッドが、口を開いた。
全員が、「またこいつか」みたいな目で、ルーシッドを見た。
いつだって、反対意見を口にするのはルーシッドだからな。
本心で反対しているのか。
…それとも、この場にいるローゼリア元女王の犠牲者…俺の心情を気遣ったのか。
どちらでも構わないが。
正義厨のルーシッドごときが、俺の心情を慮るなどおこがましいというものだ。
お前は、与えられた役目を果たしていれば良い。
だって、もう、既に。
帝国騎士団四番隊隊長、ルシファー・ルド・ウィスタリアは、この世の何処にもいない。
ローゼリア・クラウディナ・ベルガモットという一人の女の我儘によって、殺されたのだから。
この若者達は、そんな大人の事情なんて知らないので。
「ルティス帝国という、仮にも大国の女王なんだからさ…もっと積極的に国政に携わっても良いと思うけど」
「分かります。自分では何もせず、ほとんど側近や帝国騎士団に任せっきりですよね」
「無責任だよな。アルティシア女王がしっかりしないから、あんなに帝国騎士団が出しゃばってるんじゃないのか?」
「それはあると思う」
だってさ、ルーシッド。
君ら、出しゃばりだって。
プークスクス。
ここから、女王ではなく帝国騎士団批判に走るのかな、と思ったが。
「女王としての威厳としては、前のローゼリア女王の方があった気がする」
あくまで、話題にするのはベルガモット王家のことか。
しかも今度は、元女王のことを議題に上げやがった。
俺にとっては、非常に「思い出深い」女王様だったよ。
「確かに。ローゼリア女王の方が、しっかりしてましたよね」
「色んな活動にも積極的だったし…。彼女の方が、統率力があった」
「そういう意味では、女王に相応しい人だったと思う」
…。
…今、この場にルルシーがいたら。
今すぐテーブルをぶん殴って、こいつら全員を黙らせるか。
今すぐ俺を連れて、この場を立ち去っただろうな。
そうですね、あの人は女王に相応しい人だったのかもしれない。
王家の威厳や威信や威光を守る為に、俺という人間を犠牲にするほどに。
だけど…。
「…俺は、そうは思いませんけど」
ルーシッドだった。
ルーシッドが、口を開いた。
全員が、「またこいつか」みたいな目で、ルーシッドを見た。
いつだって、反対意見を口にするのはルーシッドだからな。
本心で反対しているのか。
…それとも、この場にいるローゼリア元女王の犠牲者…俺の心情を気遣ったのか。
どちらでも構わないが。
正義厨のルーシッドごときが、俺の心情を慮るなどおこがましいというものだ。
お前は、与えられた役目を果たしていれば良い。
だって、もう、既に。
帝国騎士団四番隊隊長、ルシファー・ルド・ウィスタリアは、この世の何処にもいない。
ローゼリア・クラウディナ・ベルガモットという一人の女の我儘によって、殺されたのだから。


