…ルレイア殿達との会議を終え、宿泊先のホテルに帰る途中。

「宜しかったのですか?坊っちゃん」

ずっと、事の経緯を聞いていたユーレイリーが、俺に尋ねてきた。

「何が?」

「あのような約束をして…。せめて、少し猶予をもらって、国に戻ってから熟考なされても…」

「いくら考えても、俺の考えは変わらないよ」

俺は、苦笑しながら答えた。

甘いと言われようが、何と言われようが。

「俺は彼らに、背を向けるようなことは出来ない」

「坊っちゃん…」

だって、そんなことをしたら。

きっと、一生自分を許せないだろうって分かってるから。