The previous night of the world revolution6~T.D.~

「馬鹿じゃないって…どういうことなの?ルレイア」

「『天の光教』事件が起きてから、もう何ヶ月たったと思います?連中がその気なら、もうとっくに何処が焼け野原になってますよ」

「あっ…」

あの頃俺達は、ルーチェスが加入したり『アンタレス』とのいざこざで忙しく。

『天の光教』の残党なんて、まるで注意を払っていなかった。

連中が馬鹿なら、過去の『厭世の孤塔』のツテでも頼って、爆弾の一つ二つくらいは入手しているだろう。

で、とっくに自爆テロ敢行。

それが未だに、起きてないってことは。

連中も、それほど馬鹿ではないということだ。

「つまり…何をしようとしてるんだ?その『天の光教』の残党は…」

その答えは、アイズが言ってくれた。

「推測ではあるけど…。恐らく、新しい宗教団体として再編するか、また別の組織を立てて、何らかの形で私達に報復、及び…『天の光教』の悲願の達成を目論んでいるんだろうね」

「『天の光教』の悲願って…」

「ふふ、奴らの教義なら、いくらでも聞いたじゃないですか」

人を愛せ、隣人を愛せ…。

とにかく、ありとあらゆる綺麗事をかき集めた、あの忌々しい教義。

「そして、王政、貴族制度の廃止…でしたっけ?諦めきれない奴らがいるんでしょう。それでもまだ」

ルチカおばさんが、ブタ箱に入れられた後も。

おばさんの考え、教義は残っている。

人々の、心の中に。

その心の中に残る信仰こそが、本当の意味で、『天の光教』の残党なのだ。

そして。

「帝国騎士団は、何らかの形で、『天の光教』の残党が結束を始めていることを掴んだんでしょう」

「だろうね。だから、打倒『天の光教』で共闘した私達に、再度協力を申し出ようとしてる…ってところかな?」

アイズが、分かりやすくまとめてくれた。

結局、帝国騎士団の目的は、それだ。

なんか『天の光教』の残党が、また悪さしようとしてるっぽいから。

一緒に奴らを倒したよしみで、また協力してくれない?って。

そういうことだ。

「…ふむ」

「へぇ〜…」

ルリシヤと、ルーチェスの反応である。

二人共、反応が薄い。

更に。

「…」

シュノさんは、無言で渋い顔。

可愛い顔が第無し。

「…なんか、よく分からんけど」

と、アリューシャ。

「それ、アリューシャ達になんか関係あんの?」

…アリューシャ。

君は、本当に良いところを突いてくるね。

分からないなりに、話の本質は分かってるんじゃないかな。