…ルーチェスの、一連の話を聞き。
俺は、ルーチェスが何故、執拗に嫁の前で道化を演じようとしていたのか、その理由を知った。
…ルーチェスの話が本当なら。
『赤き星』は、単なる大学の同好会ではない。
同好会の名を被った、本物の共産主義組織だ。
組織と言うには、人数は少ないが…。
しかし、その一人一人が、共産主義にどっぷりと首まで浸かっている。
…まさか、そこまでとは思わなかった。
そして同時に、ルーチェスを『赤き星』に潜入させたことは、正解だったと思った。
俺だったら、たった三日で、彼らの満足する論文を書き上げられるはずがないからだ。
元王族として、レベルの高い教育を受けていたルーチェスだからこそ、そんな芸当が出来たのだ。
よくもまぁ、そんな閉鎖されたグループに、上手く入り込めたものだ。
ルーチェスの実力の賜物だ。
だが…。
同時に、不安でもある。
「…潜入出来たのは良かったが…。くれぐれも気をつけろよ」
「そうですね」
そうですねってお前。
「本当に分かってるのか?そんな結束力の高い、閉鎖的な組織…。もしお前が間諜だってバレたら、どうなるか…」
「…」
「…何で黙ってるんだよ?」
「…いや、ルレイア師匠が前、『ルルシーの心配性は、癌で例えたならステージ5の末期ですね』とか言ってたのを思い出して、その通りだな〜って」
ブチッ。
「あのな、冗談で言ってるんじゃないんだよ」
ルレイアの奴、ルーチェスにそんなこと言ってたのか。
余計なことを言うな。ってか余計なお世話だ。
「退部させられるだけなら、まだ良い。学生ごときに、お前をどうにか出来るとは思えないが、それでも…」
万が一ということは有り得る。
『天の光教』のことを思い出してみろ。
狂信的な人間が、追い詰められたときどんな行動を取るか…。
「分かってますよ」
「本当に分かってるのか?」
「本当に分かってるから、そう言ってるんです」
「…」
ルーチェスの目は、珍しく真剣そのもので。
それがあまりにルレイアに似ていたから、俺は言葉に詰まってしまった。
俺は、ルーチェスが何故、執拗に嫁の前で道化を演じようとしていたのか、その理由を知った。
…ルーチェスの話が本当なら。
『赤き星』は、単なる大学の同好会ではない。
同好会の名を被った、本物の共産主義組織だ。
組織と言うには、人数は少ないが…。
しかし、その一人一人が、共産主義にどっぷりと首まで浸かっている。
…まさか、そこまでとは思わなかった。
そして同時に、ルーチェスを『赤き星』に潜入させたことは、正解だったと思った。
俺だったら、たった三日で、彼らの満足する論文を書き上げられるはずがないからだ。
元王族として、レベルの高い教育を受けていたルーチェスだからこそ、そんな芸当が出来たのだ。
よくもまぁ、そんな閉鎖されたグループに、上手く入り込めたものだ。
ルーチェスの実力の賜物だ。
だが…。
同時に、不安でもある。
「…潜入出来たのは良かったが…。くれぐれも気をつけろよ」
「そうですね」
そうですねってお前。
「本当に分かってるのか?そんな結束力の高い、閉鎖的な組織…。もしお前が間諜だってバレたら、どうなるか…」
「…」
「…何で黙ってるんだよ?」
「…いや、ルレイア師匠が前、『ルルシーの心配性は、癌で例えたならステージ5の末期ですね』とか言ってたのを思い出して、その通りだな〜って」
ブチッ。
「あのな、冗談で言ってるんじゃないんだよ」
ルレイアの奴、ルーチェスにそんなこと言ってたのか。
余計なことを言うな。ってか余計なお世話だ。
「退部させられるだけなら、まだ良い。学生ごときに、お前をどうにか出来るとは思えないが、それでも…」
万が一ということは有り得る。
『天の光教』のことを思い出してみろ。
狂信的な人間が、追い詰められたときどんな行動を取るか…。
「分かってますよ」
「本当に分かってるのか?」
「本当に分かってるから、そう言ってるんです」
「…」
ルーチェスの目は、珍しく真剣そのもので。
それがあまりにルレイアに似ていたから、俺は言葉に詰まってしまった。


