The previous night of the world revolution6~T.D.~

「とうとう連れてきちゃったのね!成程、ルーチェス君はこんな男の人がタイプなんだ〜…」

しげしげと俺を見つめる、ルーチェス嫁。

なんか、物凄い誤解をされてる気がするぞ。

色んな意味で誤解されてる。

しかし。

「あのな、違う。俺はルーチェスの同僚の…」

「知ってる知ってる!ルーチェス君がたまに、男の人のところに外泊するの、あれあなたのところなんでしょ?」

間違ってないから否定出来ない。

しかし、彼女が思っているようなことは、何もない。

「へぇ〜。ルーチェス君のタイプってこんな人なんだ…。なんか意外だなぁ。ルーチェス君のえっちな本コレクションから察するに、もっと年上の、渋カッコいいおじさんっぽい人が好みだと思ってたのに…」

「ちょっと待て。違う、酷い誤解だ」

「うんうん分かってるよ。だいじょぶだいじょぶ。ルーチェス君、男の人もアリだって言ってたし」

何が大丈夫なんだ?

君はルーチェスの嫁として、旦那が男の愛人を作ってることを、何とも思わないのか?

すると。

奥の方から、エプロン姿のルーチェスが、ひょいっと顔を出した。

「どうしましたか、セカイさん。しつこいセールスか何かですか」

「あ、ルーチェス君。愛人さん来てるよー!」

違う。やめて。

「もー、ルーチェス君たら。愛人を呼ぶのは良いけど、ちゃんと事前に言っておいてよ。私邪魔になっちゃうじゃん」

愛人を家に呼ぶのは良いのか。

百パーないとは思うが、お隣のルヴィアが同じことをしたら、ルヴィア嫁が恐ろしいことになるだろうな。

「あれ?おかしいですね。愛人を呼んだ覚えはないんですが…」

「え?このお兄さん、ルーチェス君のお泊りの人じゃないの?」

「ん?よく見たら…あぁ、ルルシーさんじゃないですか」

ようやく、ルーチェスが俺に気づいた。

良かった。お前の嫁の誤解を解いてく、

「そうそう、お泊りの人はこの人ですよ」

「やっぱり?いつもルーチェス君がお世話になってます〜」

「ルーチェス!!」

忘れていた。

こいつは、あのルレイアの弟子なんだった。

ってかルーチェス嫁、旦那の愛人に対して「お世話になってます」はないだろ。

そこは激怒しても良いと思うぞ。

いや、そもそも誤解なんだけど。

「どうぞどうぞ中に。あ、私邪魔?二人でイチャイチャするなら、私はいない方が良い?」

…。

「…ルーチェス」

「はい」

「どうなってんの?お前の嫁」

「え?めっちゃ可愛いでしょ?」

ルレイアの弟子であるお前に、一般常識を求めた俺が馬鹿だったよ。