The previous night of the world revolution6~T.D.~

そうだというのに。

帝国騎士団バッシングは止まらない。

「大体、帝国騎士団の上の人達は、全員貴族の生まれだって言うじゃないか」

「そうだよ。それって、国の中枢を貴族達で固めて、自分達に都合の良い国作りをしようって魂胆じゃないのか?」

…まぁ。

それは、あながち間違ってはないかもな。

「それは…。確かに隊長や副隊長達は、貴族が多い…って聞きますけど…。でも、帝国騎士団は実力主義ですから、別に貴族じゃなくても、実力さえあれば…」

「そんなの、建前でしょう?実際は隊長達は皆貴族だって言うし」

「それに、隊長達は顔や名前も伏せられてるって。自分達が名指しでバッシングされるのを避ける為でしょ?」

「…」

あまりに責められまくって、ルーシッドも黙り込むしかなかった。

と言うか、これ以上ルーシッドが抗弁したら、ルーシッドがあまりにも「事情通」であることを、不審がられてしまう。

確かに、帝国騎士団の上の人達に、貴族が多いのは事実だ。

故に、貴族達が国の中枢を担っていると言っても、過言ではない。

勿論、ルーシッドの言った通り、帝国騎士団は基本的に実力主義。

だから、もし一般人であっても、実力があれば隊長、副隊長にはなれる。

実際、俺が帝国騎士団に入る前は、十番隊の隊長は、貴族ではない市井の出自だった。

まぁ、俺が四番隊の隊長になったせいで、そいつは繰り下がって一番隊の副隊長になった訳だが。

ついでに、俺が帝国騎士団にいたとき、四番隊の副隊長も、一般人だったな。

確か、前述した元十番隊隊長の妹だったはず。

今どうしているのか知らないが。

とにかく、市井の出自であっても、実力さえあれば、彼らの言う上の人にはなれる。

更に言えば、帝国騎士団に所属する帝国騎士自体は、一般人の方が多いのだ。

それなのに、現状帝国騎士団の上の人が、主に貴族で固められているのは何故か。

その理由は簡単だ。

一般人と貴族とでは、生まれてから帝国騎士団に入るに至るまでの道のりが、全く違うからだ。