ちなみに、論文の方は、二日目の午後には既に完成して、添削も済ませておいたのだが。
こういうのは、早過ぎても不興を買うからな。
「本当に真剣に書いたの?適当に書いたんじゃない?」と思われかねない。
ここは、ちゃんときっかり三日後に持っていった方が良いだろう。
そう判断して、言われた通り三日後に持ってきた。
とはいえ、もしあの会長がせっかちさんだったら。
昨日の時点で持っていっていた方が、好印象であった可能性はある。
まぁ、そこは気にしないでおこう。
ちゃんと期限内に提出したんだから、文句を言われる筋合いはない。
さて。
『赤き星』の部室の前に辿り着き、僕は一つ深呼吸をした。
部室の扉をノックして、数秒待つ。
すると、扉が開いた。
三日前応対したのと、同じ女性党員だ。
今度は、僕が来ると分かっていたのか、怪訝な顔はしなかった。
「あぁお前か、本当に来たのか」みたいな顔。
来るよ。嘘だと思ってたのか。
「言われた通り、論文書いて持ってきましたけど」
「…」
「中には、入れてもらえるんですかね?」
「…どうぞ」
入れてもらえるらしい。
論文が立ち入り許可証みたいなものだ。嫌になる。
部屋の中には、三日前と同じメンバーが揃っていた。
当然、サナミア党首も。
ダンジョンのボスみたいだな。
だが、ここで臆したら負けだ。
そもそも、何度も言うが、単身マフィアに乗り込んだこの僕が。
今更、恐れるものなどそんなにない。
全くないとは言わないが。
少なくとも、学生サークルのダンジョンボス程度に、恐れはない。
「僕の決意は、三日前と変わっていません」
だから僕は、サナミア会長と真っ直ぐ向き合った。
「その決意を、ここにしたためて来ました。どうぞ、皆さんで読んでください」
僕は、自分から論文を差し出した。
ちゃんと手書きで書いてきた。
論文の内容も、この『赤き星』の方針に添うよう、「調整」したつもりだ。
彼らが、これを気に入ってくれると良いのだが。
『赤き星』の党首、サナミアさんは、真剣な目で論文を手にした。
まず最初に読むのは、やはり彼女らしい。
サナミア党首は、無言で論文を読んだ。
眉間に皺を寄せた険しい表情で、一体何を考えてるのか分かりづらいが。
仏頂面でも、一応最後までは読んでもらえた。
さて、僕の渾身の力作を一読した彼女が、何を言うのかと思ったら。
「…」
何も言わず、横に座っている別の党員に渡した。
…感想言えよ。
そして、受け取った別の党員も、また無言で読み始めた。
何か言えよ。
あぁ、今この瞬間だけで良いから、読心術でも使えたらなぁ。
来世なら出来そうな気がするんだが、今は無理だな。
とはいえ、推測することは出来る。
一応、サナミア党首にとってあの論文は、他の党員にも読ませる価値のある論文だったということだ。
そうでなければ、党首である彼女が一読して、その場で突き返すなり、破り捨てるなりするはずだ。
いや、さすがに破り捨てられたら、こっちも怒りますけどね。
別にそんな論文、大した手間はかかってないが。
それでも、放課後の貴重なセカイさんとのイチャイチャタイムを、少なからず犠牲にして書いたものなんだから。
それを破かれたら…。
…殴るとはいかなくても、ちゃぶ台ひっくり返すくらいはするかも。
ないけど。ちゃぶ台。
仕方ないから、そのときはそこのテーブルをひっくり返そう。
こういうのは、早過ぎても不興を買うからな。
「本当に真剣に書いたの?適当に書いたんじゃない?」と思われかねない。
ここは、ちゃんときっかり三日後に持っていった方が良いだろう。
そう判断して、言われた通り三日後に持ってきた。
とはいえ、もしあの会長がせっかちさんだったら。
昨日の時点で持っていっていた方が、好印象であった可能性はある。
まぁ、そこは気にしないでおこう。
ちゃんと期限内に提出したんだから、文句を言われる筋合いはない。
さて。
『赤き星』の部室の前に辿り着き、僕は一つ深呼吸をした。
部室の扉をノックして、数秒待つ。
すると、扉が開いた。
三日前応対したのと、同じ女性党員だ。
今度は、僕が来ると分かっていたのか、怪訝な顔はしなかった。
「あぁお前か、本当に来たのか」みたいな顔。
来るよ。嘘だと思ってたのか。
「言われた通り、論文書いて持ってきましたけど」
「…」
「中には、入れてもらえるんですかね?」
「…どうぞ」
入れてもらえるらしい。
論文が立ち入り許可証みたいなものだ。嫌になる。
部屋の中には、三日前と同じメンバーが揃っていた。
当然、サナミア党首も。
ダンジョンのボスみたいだな。
だが、ここで臆したら負けだ。
そもそも、何度も言うが、単身マフィアに乗り込んだこの僕が。
今更、恐れるものなどそんなにない。
全くないとは言わないが。
少なくとも、学生サークルのダンジョンボス程度に、恐れはない。
「僕の決意は、三日前と変わっていません」
だから僕は、サナミア会長と真っ直ぐ向き合った。
「その決意を、ここにしたためて来ました。どうぞ、皆さんで読んでください」
僕は、自分から論文を差し出した。
ちゃんと手書きで書いてきた。
論文の内容も、この『赤き星』の方針に添うよう、「調整」したつもりだ。
彼らが、これを気に入ってくれると良いのだが。
『赤き星』の党首、サナミアさんは、真剣な目で論文を手にした。
まず最初に読むのは、やはり彼女らしい。
サナミア党首は、無言で論文を読んだ。
眉間に皺を寄せた険しい表情で、一体何を考えてるのか分かりづらいが。
仏頂面でも、一応最後までは読んでもらえた。
さて、僕の渾身の力作を一読した彼女が、何を言うのかと思ったら。
「…」
何も言わず、横に座っている別の党員に渡した。
…感想言えよ。
そして、受け取った別の党員も、また無言で読み始めた。
何か言えよ。
あぁ、今この瞬間だけで良いから、読心術でも使えたらなぁ。
来世なら出来そうな気がするんだが、今は無理だな。
とはいえ、推測することは出来る。
一応、サナミア党首にとってあの論文は、他の党員にも読ませる価値のある論文だったということだ。
そうでなければ、党首である彼女が一読して、その場で突き返すなり、破り捨てるなりするはずだ。
いや、さすがに破り捨てられたら、こっちも怒りますけどね。
別にそんな論文、大した手間はかかってないが。
それでも、放課後の貴重なセカイさんとのイチャイチャタイムを、少なからず犠牲にして書いたものなんだから。
それを破かれたら…。
…殴るとはいかなくても、ちゃぶ台ひっくり返すくらいはするかも。
ないけど。ちゃぶ台。
仕方ないから、そのときはそこのテーブルをひっくり返そう。


