The previous night of the world revolution6~T.D.~

「どうすれば、僕はあなた方の同志と認められるんでしょうか」

大抵のことなら、やってみせる覚悟だが。

そもそも『赤き星』に入れなかったら、僕がここに来た意味がない。

すると。

「…どう思いますか?」

サナミア党首は、仲間の党員達に意見を仰いだ。

「…一年生の癖に、彼は本当に、この国の共産主義について分かってるのか?」

カチーン。

お前よりは知ってるわ!と後頭部ひっぱたきたくなるのを、必死に我慢。

「俺もそう思う。口先だけなら、何とでも言える」

更にカチーン。

それお前もだろ。ブーメラン突き刺さってますよ。

「一年生が『赤き星』に入る…。それだけの例外を認めるには、彼が本当に『赤き星』に相応しい人物であるか、証明してもらう必要があると思う」

「同感です」

だから、何をすれば良いんだよ。

切腹か?

「…では、こうするのはどうでしょう」

サナミアが、一つ提案を出した。

「三日の猶予を与えます」

「その三日で、僕は何をすれば良いんでしょう」

「あなたの考える共産主義がどういうものなのか、あなたの意見を論文にして書き、三日後ここに持ってきてください」

まさか、本当に論文試験を課されるとは。

序論考えといて良かった。

「勿論、論文は手書きでお願いします」

何処かのサイトで引用してきました、は許さないって訳か。

あくまで自分の意見を、自分の手で書いた論文でなければ許さないと。

徹底してることだ。

「それを党員全員で読み、あなたが『赤き星』に入党するに相応しいかどうか、ここで決議します。それでどうでしょう?」

「分かりました」

僕は即決した。

普通なら、三日じゃキツいとか、新入生相手に猶予がなさ過ぎとか、抗弁するところなのだろうが。

そこも含めて、テストされているのだろう。

コミュニズムに対する忠誠心が、如何程のものか、と。

その程度で証明出来るなら、可愛いものだ。

マフィアの本拠地に一人で殴り込んで、無傷で生還しろ、と言われた訳ではないのだから。

あの体験に比べれば、人生大概何でもヌルゲーだ。
 
精々、「素晴らしい出来なので、どうぞ我が党に入ってくださいお願いします」と言わせてやろうじゃないか。