The previous night of the world revolution6~T.D.~

『赤き星』同好会に充てがわれた部室は、それほど広くはなかった。

小さめの教室、くらいの広さ。

中央には長テーブルを正方形に並べ、それぞれお互いの顔を見ながら会議出来るようになっている。

部屋の奥には、ホワイトボード。

壁沿いには、やたらと背の高い本棚が二つ。

本棚には、コミュニズム思想の本が、これでもかとずらりと並び。

チェストに収められた透明なケースには、本に負けない数の、論文の束。

まさに、共産主義レジスタンスのアジト、って感じだな。

そして、部屋の中にいた人間の数は、僅かに六人。

僕を含めて、ようやく七人だ。

超少数精鋭なんだな。

まぁ、三年生以上じゃないと入党出来ないって条件なら、六人しか党員がいないのも当然か。

むしろ、よくこんな怪しいサークルに、六人も集まったな。

中にいた六人は、僕を不躾に、じろじろと見つめていた。

まるで、品定めでもするかのように。

実際僕は今、品定めされているのだ。

この一年坊主は、我らが『赤き星』に相応しい人物なのか?と。

全く相応しい人物ではないと自負しているが、精々あなた方を騙せるよう、立派に役者を演じてみせますよ。

ルレイア師匠の弟子の名に懸けてな。

「…あなたが、入党希望の一年生?」

席に着いたまま、部屋の中にいた女性の一人が尋ねた。

さっき僕を門前払いしようとした女党員とは、また別の人物だ。

この二人を除いて、部屋の中にいる党員は全員男だ。

「はい」

「名前は?」

「ルクシア・セレネと言います」

さっきも言ったが、勿論偽名です。

「私はサナミア・エクシール。『赤き星』の党首です」

そうですか。

この人が、この共産主義組織のリーダー。

「ここに入れてくれたということは、僕は『赤き星』への入党を認められたということですか?」

はいそうですよ、と言ってくれれば、話は早いのだが。

「いいえ。先程も彼女が言ったでしょう。ここは三年生以上の学生しか、受け入れないことになっています。その原則を、簡単に変えることは出来ません」

やっぱり駄目か。

しかし。

簡単には変えられない、ということは。

難しいけど、変えようと思えば変えられるってことですね。

そう思えば、まだ希望はある。