彼はたたんっ、とわたしの前に来て、ニカッと笑った。 「じゃーん!来栖陽愛(くるすひなた)でしたー!」 「誰だと思ったー?結束さん?」 手の主は、やっぱりこの人だった。 うちの生徒会長で、同じクラスの、来栖陽愛くん。 ……実は、私の片思いの相手でもある。 陽愛くんはそう言って、とてもキレイな顔でわたしの顔をのぞきこむ。 「…ぅ……か、からかわないで…ょ…ぅ」 「えー、ごめんって、大丈夫?」 陽愛くんはそう言いながら頭をポンポンと撫でてきた。