【完】この愛を、まだ運命だとは甘えたくない


「あの、何故ボヤージュのお菓子があんなに大量に……」

「…ボヤージュのお菓子が気に食わなかったか?」

「いえ…!ボヤージュのお菓子は子供の頃からよく食べていましたし、好きです!
ですが…一体何故あんな突然……」

不思議そうな顔をする伊織さんから段々と笑顔が消えていく。

「だって昨日お菓子が好きだって言っていただろう?」

「は……?」

「昨日碧人がボヤージュのお菓子を持ってきていて、甘い物が好きだって言っていたじゃないか…。
ハッ?!まさかボヤージュじゃないブランドのお菓子の方が良かったのか…?!
俺はてっきりボヤージュの商品が良いと思って…
分かった。リストを作っておいてくれ。君が食べたいお菓子の
海外製となると少し時間は掛かってしまうかもしれないが、国内にあるものならば明日早急に届けるようにしよう」