観念したのか、小早川さんの声色が思ったより優しかったのでホッとしたのか桃菜は彼の肩に抱かれ目を閉じた。
ほろりと頬に涙がつたう。
…やっぱり面倒見が良すぎるよ。
小早川さんには迷惑ばかり掛けてしまっている。
けれど…今は私と話しても感情的になってしまうのだけだ。
物事を俯瞰して見れる小早川さんに預かってもらうのが得策だろう。
「いやああああああ…!」
二人の姿が見えなくなるまで、桃菜の悲痛の叫びはマンション内にこだまし続けた。
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「本当に大丈夫かな…?」
「大丈夫だろ。碧人に任せておけば大抵の事は何とかなって来た。」
「そりゃあそうかもしれないけど… はぁ~…」
マンションに帰ってきて、二人で夕食を取る。
桃菜の事も一応解決して(?)やっと落ち着いた日々を取り返せそうではある。
今日の夕食は伊織さんのリクエストのハンバーグだった。 リクエストされるのが初めてでびっくりしたのだが、どうやら子供が好きなメニューが好きらしい。
自分の好きな食べ物を知ったのも私と出会ってからだという言葉を聞いて、少しだけ照れくさくそして嬉しかった。



