犯罪に加担はしたくはないが、こんな事していたらそのうちマジで通報されちゃいそう。
それでも一向に出てくる気配のない桃菜に苛ついて、玄関の扉を強く叩き桃菜の名前を呼ぶ。
そのうちに観念したらしく、ゆっくりと玄関の扉が開く。
「……止めてよ。近所迷惑だし…」
チェーンをかけたまま、桃菜の顔がひょっこりとドアから現れる。
むすりと口をへの字に曲げて、大きな瞳を細める。
いつもの高音で高い声ではなくどこか不機嫌そうな声色を出す。
…桃菜、少し見ない間にちょっと痩せた?
元々背が低くて華奢なタイプだ。それにくわえ、今日は一段と顔色が悪く青白い。
スッピンでも真っ白で透き通るような肌で、アイメイクをしなくとも瞳は零れ落ちる程大きい。
けれどいつもはピンク色に染まる頬にも唇にも色がなく、覇気が感じられない。
私とお揃いだった黒い長い髪も艶を失くしパサついている。
「…開けなさいよ。話があるのよ」
「桃菜には話なんかありません。何よ、二人揃っちゃって。仲が良い事を桃菜に見せつけにきたの?」



