【完】この愛を、まだ運命だとは甘えたくない


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何が起こったとしても、社会人として私情を挟む事は出来ない。

次の日もびくびくとしながら私は職場に向かう。 職場についてシフトチェックをして、今日桃菜が休日なのを確認して安心する。

自分が悪い訳じゃないのに、まるでこちらが悪人になった気分で過ごさなくてはいけない事にまた疲れを感じる。…どうして私ってこうなのだろうか。

本当に良かった。
今日は桃菜が休みで、明日は私の休日。

これで二日間は顔を合わせずに済む。  …いやそもそも桃菜出勤してくるだろうか。 伊織さんと桃菜がそういう関係ならば、もう桃菜は働かなくったって生活は出来る訳で
そんな事を考えていたらその日はレジ打ちも、商品の発注のミスまでもしてしまう事になる。

「本当にごめんなさいっ!」

「いいのいいの。誰にだってミスはあるものだから」

「でも私のせいで余計な仕事を増やしてしまって…。 私、今日残業できますので」

「本当に気にしなくていいのよ~。
それにこの間蛯原さんが風邪でお休みした時フルで出勤したんでしょう?
今日はもう上がっちゃって大丈夫。 気にしない気にしない」

「本当にすいません…」