【完】この愛を、まだ運命だとは甘えたくない


いやいやいやいや、お前が言うか?と思ったけれど、そもそも蒼汰はそういう男だったのだろう。

もしかして私だってあの時蒼汰と付き合ったままだったら、桃菜といざこざがなくなったっていつか浮気をされていたかもしれない。

「それはすごく酷いと思う…。」

「だよね?真凛ちゃん、あんな奴と別れておいて正解だったよ」

だから!あんたがそれを言うか?つっこみたい気持ちは山々だったけれど、大きな瞳に涙をいっぱい溜めて私にぎゅっと抱き着いてくる桃菜を見ていると、そういうのもどうでも良くなってくる。

私はまだ良いとして…こんなにか弱い女の子にそんな酷い仕打ちをする男だったとは…。
桃菜の意見に同調はしたくなかったけれど、別れて正解だった。

「で、桃菜は大丈夫なの?」

「全然大丈夫じゃないよッ…。大体真凛ちゃんがいきなり会社を辞めちゃって…
桃菜お局様にめっちゃいびられちゃって…。今まで女子社員から真凛ちゃんが守ってくれていたのにすっごく辛かった!」