【完】この愛を、まだ運命だとは甘えたくない


「だからね、真凛ちゃんと一緒の写メを見せたの~。
桃菜本当にずーっと真凛ちゃんに会いたかったんだからね~」

両手をぶらぶらと揺らして嬉しそうににこにこと笑顔を浮かべる。

私の笑顔は引きつっていた事だろう。 まさか桃菜がマンションまで駆けつけるとは夢にも思わなかった。

大学時代、仲良くなってからずっと一緒だったけれどこちらから距離を置けば、自然にその縁も切れていくものばかりだと思っていたのに。

「そういえば…電話で助けてって言ってたけれど一体何があったの?」

そう訊ねると、途端に桃菜は泣き顔になって「うわああん」と私に抱き着いてくる。
さっきまで笑っていたかと思えば、どうして誰も彼も自分の感情をコロコロと変えられるのだろう。

「実はね、蒼汰くんに浮気されちゃったの…」

え?!あんたが浮気相手だったのに?!

「付き合って一ヵ月だったのに他の女をもうマンションに入れていたの…。
桃菜すっごくショックで…。
蒼汰くんったら桃菜と付き合ってると疲れるって言ってて、そんなの絶対酷いよね?」