くるりと辺りを見回してみる。



誰もいない。



今もしクラスメイトが通りかかったら

「いったら危ないよ」

なんて言葉をかけてくれるだろうか。




きっとそんな人なんて─────





突如ふってわいてきた雑念をブンブンと頭をふって吹き飛ばす。


もういいや。

少しだけ行ってみよう。



半ばやけくそになりながらも私は路地に足を踏み入れた。