「優里、オレ達もいるしきっと大丈夫なはずだけど危険なのには代わりない。それでも本当に行くか?」


路地裏の前でもう一度銀さんが念を押す。


私はその質問にコクリと頷いた。



「はい、行きます。」



「じゃあ、オレ達は警戒されないように姿を隠してついていくから、心配するな。もうお前さんを危険な目に会わせない。」


そう言うと同時に2人の姿がスーッと薄くなり、闇に溶けるように消えた。



2人の姿が見えなくなってどうしようもない不安がせりあがってきたけどグッと押さえ込む。


「優里ちゃん、大丈夫よ。」


耳元で夢さんの声が聞こえる。





そうだね。大丈夫。


私は意を決して路地裏に踏み込んだ。