お腹が膨れて一息ついた後、私はこう切り出した。


「あの…私隼人君に会いに行こうと思うんです。」


夢さんはとてもびっくりしていたが、しばらくしてコクリと頷いた。


「昨日銀さんと考えたんだけどね、あの隼人君に優里ちゃんを見せたら何か起きるんじゃないかって話しになったの。前はあなた達2人しかいなかったからこんな事態になっちゃったけど、今回は私も銀さんも着いていくし、きっと大丈夫だろうって。」



ようやく隼人君に会えるんだ。


大丈夫。きっと思い出せるよね。




銀さんもここに着いたのか、下駄の音が聞こえる。



「優里ちゃん。」

そういって夢さんが右手をさしのべる。


「行きましょう。」

私は返事の代わりにしっかりと夢さんの手を握った。



隼人君、今行くからね。



私達は銀さんと合流し、あの路地裏へと向かった。