夢さんは石屋さんにありがとうと挨拶した後、ボーッとしている私をベンチに座らせてくれた。




「なにか心当たりがあるの?」


「私が躓いた石ってこと以外ないんですけど…」


「その石、持ってきてない?」


「ごめんなさい…持ってきてないです。」


「人間界にあの石のようなものって普通にある?」


「あんな珍しい色と形の石なんてそうそうありません。」


そっか…と言って夢さんは首をかしげた。