「かわいい…」


与吉も夢さんもキョトンとしている。

その表情をみて初めて声に出ていたことに気づき、私は慌てて口を押さえた。


「あっ！すみません！失礼なことを言いました…」


恐る恐る顔をあげると与吉は顔をくしゃくしゃにして笑っていた。

夢さんもニコニコと笑っている。



「えへへ、僕かわいいの？お客さん人間でしょ？人間のお客さんは『怖い』とか『気味悪い』ってよく言うけど…『かわいい』なんて言われたの初めてだよー。」



そういって笑う与吉がとっても眩しく見えた。