ここの商店街は思っていたよりもずっと楽しそうなところだった。


私たちの夜市でありそうな屋台がところ狭しと並んでいて、その1つ1つが見たこのが無いような食べ物や置物などが売られている。


「優里ちゃん」


夢さんがニコニコと私の顔を見てくる。


「どうしましたか?」


「ここ、隼人君と回っとったんよ。覚えてない?」


「うん……ごめんなさい。」


「謝る必要なんて全く無いんよ。でも…覚えてないなら少し残念かもね…。また一緒に回れたらいいね。」



夢さんの意味深な発言に首をかしげつつ進んでいたが、私の足は小さな鈴屋さんの前で止まった。