しばらく夢さんが考え込んでからこう言った。



「確かに…記憶が無いまま帰ったら嫌よね…。よし、じゃあ私が付き添うから商店街を見てまわろうか。」



チラ、と窓から覗くたくさんの灯りを見る。



もし、ここが人間界であれだけ楽しそうな雰囲気の商店街があるならきっと私ははしゃいで回っているだろう。


それなら、前に来たときに商店街を回っている可能性が高い。





「付き添い…ありがとうございます。お願いします。」


「ふふ。行きましょう。」



あの商店街に手がかりがあるといいな。


そんな期待を胸に私たちは手を繋いで店を出た。