8-72-52-55-7-94-93-5. 32-05-32"-44-6-62-2-92-55-6-25-55-5-2.
"ヤミニノマレルナ。シンジツハヒカリノハコノナカ"
「これは、姫野の上層部しか知らない暗号…。」
「そう。もしかしたら、そのフードの男は姫野に関係する者かもしれない。確信はないけど。」
「…だが、何で神永さんを怪我させてまでこんなことするんだ?」
それが分からない。
上の文では、手を引けと書かれているのに、真実は光の箱の中とある。
姫野の上層部しか知らない暗号で。
この手紙を作成した人物は一体、何がしたいのか。
何者なのか。
「清宮の若は、知ってるのか?」
「この上の暗号はもしかしたら解けるかもしれない。慶ちゃんがいるから。でも、下にある暗号は見てたけど、気づくまで時間がかかるかも。」
いくら清宮に優秀な情報参謀がいても、これだけは分かるはずない。
私のお父さんから、幼い頃聞いたのは、"充分な情報管理をしてるから知られることもない。"
でも、当時組員は、少なかった。
誰がどの役なのか、姫野は謎だった。
龍神会のメンバーである、清宮と川城のおじさまたちも知らないらしい。
父は何のために姫野の存在を謎にしたのだろう。
「あと有馬さんがこの前来て、気になることを言ってたの。」
「気になること?」
顔を前に向けているが、目線を私に向ける。
奏希おじ様…。
もしかしたら何か知っているかもしれない。
「有馬さんが若い頃、澤田の手口に似たような事が起きたらしいの。」
「手口…。」
大和の表情は険しくなる。
「当時の姫野の幹部に攻撃をして…。」
最後まで言おうとするも、震えて言葉がつまる。
そのあとの事件は、姫野組襲撃死亡事件なのだから。
「その事件のあと、両親は澤田の手によって…。」
大和は絶句する。
あの事件に繋がるとは全く思わなかったからだ。
私は今でもこの事で苦しめられている。

